「ミキサー(音響)」に関する用語集
声優の宅録やスタジオ収録、あるいは日々の動画配信などでよく目にする「ミキサー(音響機材)」

よく使われる基本的な言葉の意味を知っておくだけで、機材のトラブルを防げたり、自分の声をよりクリアに届けることができるようになります。
今回は、声優志望の方や配信初心者の方が「これだけは知っておきたい」というミキサーの基本用語を15個に厳選して、シンプルに解説します!
【目次】
1. 基本の構造とツマミ
① チャンネル(ch)
音声の「通り道」のことです。マイクを1本挿したら「1ch」、BGMを流すPCを繋いだら「2ch」というように数えます。ミキサーは、このチャンネル(通り道)が縦にいくつも並んでいる構造になっています。
② ゲイン(GAIN)
マイクから入ってきた最初の音の大きさを決める、最も重要なツマミです。ここが小さすぎると声がカサカサして雑音が目立ち、大きすぎるとバリバリと音が割れてしまいます。音声全体のクオリティを決める土台となる部分です。
③ フェーダー(FADER) / ボリューム
音量を上下に微調整するツマミです。縦にスライドさせるレバー型や、丸いダイヤル型があります。配信中に「ちょっとBGMを下げる」「セリフに合わせて声を少し大きくする」といった、リアルタイムのバランス調整に使います。
④ ミュート(MUTE)
ツマミの位置や設定はそのままで、ボタン一つで一瞬にして音を消す(消音する)スイッチです。配信中に急な咳払いをしたいときや、少し休憩を挟むときなどに非常に重宝します。
⑤ パン(PAN)
声の「位置(定位)」を左右に振るツマミです。真ん中に合わせておけば左右から均等に聞こえますが、左にいっぱいに回すと、リスナーの左のイヤホンからだけ声が聞こえるようになります。ボフドラマなどの空間演出で使われます。
2. ノイズを防ぎ、声を整える機能
⑥ ピーク(PEAK) / クリップ(CLIP)
「これ以上大きな音が入ると、音が割れてしまう!」という警告を表す、ツマミの近くにある赤いランプのことです。セリフの叫び声などでこのランプが頻繁に点灯する場合は、②のゲインを少し下げる必要があります。
⑦ ローカット(LCF) / ハイパスフィルター(HPF)
「ボフッ」という息の雑音(ポップノイズ)や、エアコンの「ブー」という低いノイズだけを、ボタン一つでバッサリと削ってくれるお助けスイッチです。宅録の環境を少しでもクリアにしたいときに役立ちます。
⑧ イコライザー(EQ)
「高音(HIGH)」や「低音(LOW)」など、特定の音域だけを狙って調整するツマミです。「声を少しこもらせてラジオ風にする」「声のキンキンした高音を少し抑える」といった、音質の補正や役作りの演出に使います。
⑨ コンプレッサー(COMP)
バラバラな音量を自動で均一にしてくれるエフェクトです。突然の大声を適度に抑え、逆に囁き声(ウィスパーボイス)のような小さな音を持ち上げてくれるため、リスナーにとって聞き取りやすい安定した声になります。
3. 配信用語とマイクの接続
⑩ ファンタム電源(+48V)
音を細かく拾ってくれる繊細な「コンデンサーマイク」を動かすために、電気を送り込むスイッチです。このスイッチをオンにしないと、コンデンサーマイクを繋いでも全く音が鳴らないので注意が必要です。
⑪ XLR端子(キャノン)
本格的なマイクを繋ぐための、3つの穴(ピン)がある丸い端子の規格です。カチッとロックがかかる構造になっているため、収録中や配信中にケーブルが不意に抜け落ちるのを防いでくれます。
⑫ ループバック(LOOPBACK)
PCやスマホから流す「BGM・効果音」と、自分の「マイクの声」をミキサーの中で混ぜ合わせ、もう一度配信画面に戻す機能です。ゲーム実況や、歌枠、雑談配信をする際には必須の機能となります。
⑬ モニター(MONITOR)
自分の声やBGMが、今どんな風に聞こえているのかを、ヘッドホンなどを使ってリアルタイムに耳で確認することです。音のズレやノイズがないかをチェックするために大切な作業です。
4. 知っておくとちょっと差がつく機材知識
⑭ マスター(MASTER / MAIN)
各チャンネルの音を全部まとめた、最終的な「おおもとの総音量」のことです。個別のツマミをいくらいじっても音が小さいときは、このマスターフェーダーが下がってしまっていることがあります。
⑮ オーディオインターフェース機能
マイクやミキサーを通したアナログの「音声」を、PCやスマホが理解できる「デジタルデータ」に変換して送る仕組みのことです。この機能がミキサーに内蔵されている機材を選ぶと、そのままパソコンで宅録を始めることができます。
5. まとめ:実際に触ってみる
今回は、ミキサー周りでよく使われる15の用語を整理してみました。
- 音量の土台を決めるのは「ゲイン」、微調整は「フェーダー」
- ノイズを抑えるなら「ローカット」、音量を均一にするなら「コンプレッサー」
- 配信のBGMを混ぜるなら「ループバック」
最初からすべてのツマミを完璧に使いこなす必要はありません。自分の機材を触りながら、「あ、これがゲインのことか」「これがローカットのボタンだな」と、一つずつ確認していくと自然に覚えられますよ。
少しずつ機材とも仲良くなって、毎日の宅録や配信活動をより快適に楽しんでみてくださいね。











