「緊張したら、手のひらに“人”って3回書いて飲み込むといいよ」
そんなアドバイス、一度は聞いたことがありませんか?
実はこの方法、心理学的にも脳科学的にもおすすめできないどころか、逆効果になることすらあるんです。
今回はその理由と、緊張を和らげる本当に効果的な方法をご紹介します。
なぜ「手に人を3回書く」はやめた方がいいのか?
脳が“緊張のスイッチ”として覚えてしまう
最初は「おまじない」のように効くかもしれませんが、何度も繰り返していると、脳がこの行動を緊張時のルーティンとして覚えてしまいます。
つまり、「手に人を3回書く=私は今緊張している」と脳が無意識に判断してしまい、逆に緊張が強化されてしまうのです。
周囲に「緊張してます」と悪い意味でアピールしてしまう
手のひらに文字を書く仕草は、見ようによってはかなり目立ちます。
大事なプレゼンや発表の場でこれをやってしまうと、周囲に「緊張しているのかな?」と思わせてしまうかもしれません。
特に責任ある場面では、落ち着いて見える印象も大事です。
いっそ緊張していると自白してしまう方がいい
緊張を悟られて、自身も焦ってしまうぐらいなら、もしくは「重要な場面を任せていただけて光栄です。大きな舞台で緊張していますが、このイベントの成功を祈って挨拶させていただきます」のように正直に緊張していることを話す方が好印象です。
目の前のことに集中できなくなる
緊張を和らげるつもりで「人」を書いているはずが、逆にその行動に意識が向いてしまい、緊張しないという、本来の目的に集中できなくなることもあります。
「最初は効いたのに、だんだん効かなくなる」のはなぜ?
教えてもらったばかりの頃は、確かに効果を感じることもあります。
それはまだ、「手に人を書く=緊張をほぐす」と脳が認識していないから。
しかし何度も繰り返すうちに、無意識のうちに「これは緊張しているときにする動作だ」と脳に刷り込まれてしまうのです。
↑刷り込まれてしまうとかなりまずい
するとこの行動をきっかけに、逆に緊張している自分を意識してしまうようになります。
じゃあ、緊張を和らげるにはどうすればいい?
実はポイントは逆にあります。
それは、「緊張していないときにしている行動」を意図的に取り入れることです。
例えばこんな方法があります
・本番前に、普段リラックスしているときに読むお気に入りの本を読む
・ゲームや音楽など、普段の“自分らしい”ルーティンを取り入れる
・深呼吸やストレッチなど、日常的にやっているリラックス動作を行う
このような行動を取ることで、脳が「今は緊張する場面じゃないんだ」と錯覚し、緊張を抑える方向に働きます。
まとめ
「手に“人”を3回書いて飲み込む」は、昔ながらのおまじないかもしれませんが、逆効果になる可能性が高いです。
緊張と上手に付き合うには、「緊張していないときの自分」を再現する
これが一番のポイントです!
あなたに合った緊張対策、ぜひ探してみてください!